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【賃貸住宅管理②】特定賃貸借契約とは?

賃貸住宅管理業

賃貸住宅管理業の登録の際に必要となる書類の一つである〈業務の状況に関する書面(別記様式第4号)〉に記載する、「特定賃貸借契約の件数」および「特定賃貸借契約における管理戸数」について、依頼者様から度々質問を受けることがあるため、このページでは、【特定賃貸借契約】について解説いたします。

「特定賃貸借契約」とは、いわゆる「マスターリース契約」のことを指します。実務上は「マスターリース契約」「サブリース契約」がほぼ同じ意味で使用されるケースがありますが、実際には契約の対象も内容も異なることに注意が必要です。

「マスターリース契約」「サブリース契約」を混同しないよう、違いを理解した上で、賃貸住宅管理業法における「特定賃貸借契約」とは「マスターリース契約」のことを指していると覚えていただければと思います。

マスターリース契約とサブリース契約を図で示すと以下のようになります。

マスターリース契約(特定賃貸借契約)とは?

物件所有者(いわゆるオーナー)と賃借人(サブリース業者など)との間で締結される、賃貸住宅の賃貸借契約であって、賃借人が当該賃貸住宅を転貸(また貸し)する事業を営むことを目的として締結されるものをいいます。

事業を営むとは、営利の意思をもって反復継続的に転貸することをいうものとしています。

営利目的か否かについては、客観的に判断されることになります。そのため、賃借した賃貸住宅について、事情によって一時的に第三者に転貸する様な場合は「特定賃貸借契約」に該当しません。

サブリース契約(転貸借契約)とは?

賃借人(サブリース事業者)が物件所有者から借りた物件を入居者(転借人)に貸す(転貸する)こと。

特定転貸業者の行為規制

賃貸住宅管理業法において、特定転貸事業者(サブリース業者)には、以下の様な行為規制が設けられています。

  1. 誇大広告の禁止(法第28条)
  2. 不当な勧誘の禁止(法第29条)
  3. 契約締結前における契約内容の説明及び書面交付(法第30条)
  4. 契約締結時における書面交付(法第31条)
  5. 書類の閲覧(法第32条)

誇大広告の禁止

特定賃貸借契約の締結について広告を打ち出す際は、「実際の契約条件よりも良い条件だと一般消費者に誤認させるおそれのあること」、「著しく事実に相違する表示をすること」、「ある事項を表示しないこと」によって、結果として誤認させることを禁止しています。

不当な勧誘の禁止

物件所有者(オーナー)が契約について正しい判断ができない環境下に置かれることがないよう、サブリース業者が、誤った情報や不正確な情報による勧誘・強引な勧誘等、相手方の意思決定を歪めるような勧誘や、契約の解除を妨げる行為をすること、マスターリース契約に関する行為であってオーナー等の保護にかける行為をすることを禁止しています。

契約締結前の重要事項説明及び書面の交付

物件所有者(オーナー)が契約内容を正しく理解した上で、適切なリスク判断のもとマスターリース契約を締結できる環境を整えるため、賃貸住宅管理業法ではサブリース業者に対して、契約締結前に書面を交付して説明することを義務付けています。

  1. 重要事項の説明者
    • 法律上の定めはありませんが、賃貸不動産経営管理士資格制度運営規程に基づく登録を受けている者など専門的な知識及び経験を有する者によって説明が行われることが望ましいとされています。
  2. 重要事項の説明のタイミング
    • マスターリース契約を締結するための重要な判断材料となる重要事項の説明から契約締結までに1週間程度の十分な期間をおくことが理想的です。
  3. 説明の相手方の知識・経験・財産の状況等に応じた説明
    • 説明の相手方の知識、経験、財産の状況、賃貸住宅経営の目的やリスク管理判断能力等に応じた説明を行うことが望ましいことから、説明の相手方の属性やこれまでの賃貸住宅経営の実態を踏まえて、以下の点に留意して、説明を行うようにしましょう。
      • 説明の相手方の賃貸住宅経営の目的・意向を十分確認すること。
      • 説明の相手方の属性や賃貸住宅経営の目的等に照らして、マスターリース契約のリスクを十分に説明すること。
      • 説明の相手方が高齢の場合は、過去に賃貸住宅経営の経験が十分にあったとしても、身体的な衰えに加え、短期的に判断能力が変化する場合もあることから、説明の相手方の状況を踏まえて、慎重な説明を行うこと。
  4. 重要事項の説明事項

契約締結時における書面記載事項

サブリース業者は、契約締結時に以下の事項を書面に記載し、交付しなければなりません。これらの事項が記載された契約書であれば、当該契約書をもってこの書面とすることができます。

  1. マスターリース契約を締結するサブリース業者の商号、名称又は氏名及び住所
  2. マスターリース契約の対象となる賃貸住宅
  3. 契約期間に関する事項
  4. マスターリース契約の相手方に支払う家賃その他賃貸の条件に関する事項
  5. サブリース業者が行う賃貸住宅の維持保全の実施方法
  6. サブリース業者が行う賃貸住宅の維持保全に要する費用の分担に関する事項
  7. マスターリース契約の相手方に対する維持保全の実施状況の報告に関する事項
  8. 損害賠償額の予定又は違約金に関する定めがあるときは、その内容
  9. 責任及び免責に関する定めがあるときは、その内容
  10. 転借人の資格その他の転貸の条件に関する事項
  11. 転借人に対するサブリース業者が行う賃貸住宅の維持保全の実施方法の周知に関する事項
  12. 契約の更新又は解除に関する定めがあるときは、その内容
  13. マスターリース契約が終了した場合におけるサブリース業者の権利義務の承継に関する事項

書類の閲覧

特定転貸借事業者は、「特定転貸事業者の業務及び財産の状況を記載した書類」を事業年度ごとに当該事業年度経過後3月以内に作成し、遅滞なく営業所又は事務所ごとに備え置く必要があります。

備え置かれた日から起算して3年を経過するまでの間は、営業所又は事務所に備え置き、当該営業所又は事務所の営業時間中に閲覧の希望があった場合は閲覧させる必要があります。

  1. 業務状況調書(省令別記様式はこちら
  2. 貸借対照表及び損益計算書
  3. またはこれらに代わる書面

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